ロンドン大好き!
永のご無沙汰誠に失礼。価格改訂、製造計画の立案、新米の手配などなどで旧盆過ぎから物理的にも精神的にもぼろぼろの半月が続き、挙句の果てに9月の第一週はロンドンへ出張していたのでかくの如き体たらくになたのです。誰がこんな無茶苦茶なスケジュールを組んだのでしょう! はい、それは無計画な私自身です。ともあれ、信じがたいことながら拙文を読んでくださる酔狂な方々がけっこうおいでのようで、ちょっとサボると直接私に、または会社あてにもお叱りが寄せられるようなので、今後は心して更新に励みます。
さてこの数週間の特記事項は何と言ってもロンドンへの渡航です。ロンドンでIWC(インターナショナル ワイン チャレンジ)というワインの品評会が開催されています。ものすごく権威のある品評会なのだそうですが、様々な人々の努力が実って日本酒部門が設けられたというので、何種類かの真澄を出品してみたところ、思いがけず本醸造の部で「特撰真澄」がゴールドメダルを受賞しました。実のところその時点ではIWCの詳細については無知でしたので、「アッそう 良かったね」とか言っていたのですが、主催者側、仲立ちをしてくれている人たちから、「寝ぼけたことを言ってもらっては困る。羽織袴の礼装で授賞式に参加せよ!」と厳命がくだり、しぶしぶ渡英することになったのです。実は私はロンドンはかなり苦手。3年前の6月に訪れた彼の地は、物価が高く、ホテルのエアコンは効かず、飯は不味く、商売はうまく行かず、鼻にかかった英語の発音が聞き取れず、その上帰国3日後に例のテロ事件が勃発。「ここだけははこりごり」と広言してはばからない街だったのです。
しかし今回の7日間で私はすっかり宗旨変え。今や熱烈なロンドンファンと化し、来春大学を卒業する長男に英国留学を強要している有様です。その理由は・・・・・・
①町並みが綺麗で散歩が楽しい。②伝統的なイングリッシュブレックファストが質量共にグッド。③NYにも劣らない高レベルの日本食レストランが多い。④アメリカほど日本食が現地風にアレンジされておらず正統さを保っている。⑤レストランのスタッフが日本酒を高級ワインと同等にリスペクトしてくれている。⑤一軒のレストランで資本はアラブや中国人.ソムリエはフランス人.インテリアデザインはイタリア人.料理は日本人.サービスはロシア人.マネージャーはイギリス人といった具合に国際最適分業が行われていている。⑥覗いてみたい店やレストランが沢山ある。イギリスについては一度に書き切れないので、また後日。
日本酒も国際的になったもので、この時期は欧米各地で日本酒に関するイベントが開催されており、実は様々な日本酒メーカーの社長や若旦那達が世界中を走り回っています。私めも老体に鞭を打って今月末にはNYへ渡って得意先回りに奔走します。また更新頻度が落ちるかもしれませんが、お赦しを。
2008年9月13日 16:16
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